食付き角/食付きテーパ/分割角/溝角
主として金属切削用として一般に用いるリーマに関する用語について規定しているリーマ用語において、”c)リーマの角度”に分類されている用語のうち、『食付き角』、『食付きテーパ』、『分割角』、『溝角』のJIS規格における定義その他について。
金属部品などの下穴を正確に仕上げると共に、滑らかな仕上げ面を得るために用いるめ穴加工(下穴加工)工具であるリーマの、種類(構造、機能、用途、取付方法などによる分類)リーマの要素、リーマの角度、精度などに関連する用語として、リーマ用語(JIS B 0173)において、”c)リーマの角度”に分類されているリーマ用語には、以下の、『食付き角』、『食付きテーパ』、『分割角』、『溝角』などの用語が定義されています。
リーマ用語(JIS B 0173)
⇒【c)リーマの角度】
分類: リーマ用語 > c)リーマの角度
番号: 3013(3.20.2)
用語: 食付き角
定義:
軸(※1)に対して傾けた食付き部(※2)の角。
食付き角が複数からなる場合は先端に近い方から順に第1食付き角、第2食付き角などという(図12参照)。
図12(ねじれ角・食付き角)
量記号(参考):
λ
対応英語(参考):
bevel lead angle (UK),
chamfer angle (USA)
分類: リーマ用語 > c)リーマの角度
番号: 3014(3.16)
用語: 食付きテーパ
定義:
食付き部をテーパで表した量(図12参照)。
図12(食付きテーパ)
量記号(参考):
ε
対応英語(参考):
starting taper,
included angle of taper lead
分類: リーマ用語 > c)リーマの角度
番号: 3015
用語: 分割角
定義:
軸に垂直な面で切れ刃を割り出した角。
備考:
分割角が等しい等分割のリーマと分割角の異なる不等分割のリーマとがある(図13参照)。
図13(分割角・溝角)
量記号(参考):
ω
対応英語(参考):
flute spacing angle
分類: リーマ用語 > c)リーマの角度
番号: 3016
用語: 溝角(みぞかく)
定義:
溝(※3)の角(図13参照)。
図13(分割角・溝角)
量記号(参考):
δ
対応英語(参考):
flute angle
(※1)
軸とは、リーマの長手方向の中心線のことです(以下の図2参照)。
図2(軸・刃部・シャンク・首・食付き部・先端面取り部・シャンク四角部・タング)
(※2)
食付き部とは、リーマが工作物に食い付いて主として切削作用を行う部分のことです(上の図2参照)。
(※3)
溝とは、隣り合った切れ刃とヒールとの間のへこんだ部分のことです(以下の図4参照)。
図4(すくい面・食付き逃げ面・外周逃げ面・食付き切れ刃・外周切れ刃・ランド・マージン・ヒール・コーナ・溝・溝底の丸み)
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